働き方改革やコロナの影響により、本業以外の収入源となる「副業」は、より身近な選択肢として定着しています。特に、急速なデジタル化に伴いニーズが高まっているITコンサルタントの中には、副業を始めたいと考える方が増えています。
本記事では、ITコンサルタントの副業に関心をお持ちの方に向けて、副業の始め方、報酬、案件獲得の方法を詳しく解説します。ITコンサルタントとしての収入の可能性、副業を成功に導くためのポイント、必要なスキルについても紹介しますので、ぜひご活用ください。
ITコンサルタントの副業が注目されている理由

近年、ITコンサルタントの需要は急速に高まっており、副業人材の採用も活発化しています。この背景には、主に次の3つの理由があります。
- DX人材の需要が高まっている
- IT人材の不足
- IT人材向けサービスの拡大
それでは、ITコンサルタントの副業が注目を集める背景について、これらの観点から詳しく見ていきましょう。
DX人材の需要が高まっている
ITコンサルタントの副業が注目を集める主な要因として、DX推進に不可欠なDX人材への需要の高まりがあります。DXは「デジタル・トランスフォーメーション」の略で、AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット化)などのデジタル技術を活用して、商品・サービス、業務プロセス、ビジネスモデルを変革し、競争優位性を確立することを意味します。
DXを効果的に推進するには、デジタル技術に精通したITコンサルタントなどのDX人材が不可欠であり、その需要は年々高まっています。
DX推進が急務となっている背景には、「2025年の崖」と「ディスラプターの台頭」という2つの重要な要因があります。「2025年の崖」は、経済産業省のレポートで示された課題で、DXが進展しない場合、2025年以降「1年あたり最大で12兆円」の経済損失が発生すると予測されています。
ディスラプターとは、デジタル技術を駆使して既存の業界やビジネスモデルに革新をもたらす企業のことです。代表例として、動画配信サービスのNetflixや、宅配サービスのUber Eatsが挙げられます。
これらの課題に直面する企業各社は、DXへの取り組みを加速させる必要があり、それに伴ってITコンサルタントの需要も急速に拡大しています。
IT人材の不足
DXの需要が高まる一方で、ITに精通した人材は依然として不足しています。そのため、副業としてIT人材として活躍できる機会は豊富にあります。
IT人材需給に関する調査によると、2030年には最大約79万人のIT人材が不足すると予測されています。IT人材の需要は成長率によって異なるため、調査では需要の伸びを低位・中位・高位の3段階で分析しています。高位シナリオでは約79万人、中位シナリオでも約45万人の人材不足が見込まれています。
この予測は、2018年時点のIT人材数に、その後の新卒IT人材の就職者数を加えて算出されています。しかし、新卒採用だけでは日本社会のIT人材需要を満たすことができません。このため、企業は副業人材の採用にも積極的に取り組んでいるのです。
IT人材向けサービスの拡大
ITコンサルタントの副業が注目される背景の一つに、IT人材向けサービスの拡大があります。IT人材向けサービスは、IT人材に特化したエージェント、クラウドソーシング、スポットコンサルのマッチングサービスなど、IT人材と案件を結びつけるプラットフォームを指します。
この拡大の主な要因は、DX推進に伴うIT人材の需要増加と、政府による副業推進政策です。こうしたサービスの充実により、ITコンサルタントは副業案件を見つけやすくなり、副業という選択肢がより現実的になりました。
さらに、副業人材の活用に積極的な企業が増加していることも、この傾向を後押ししています。
ITコンサルタントは副業が可能か?勤め先別の可能性を解説

ITコンサルタントが副業に携わることができるかは、現在の勤務先の規定によって異なります。ここでは、コンサルティングファームと事業会社それぞれの場合における副業の可能性について詳しく解説します。
コンサルティングファーム在籍の場合は副業禁止が多い
コンサルティングファームでは、一般的に副業は禁止されています。**ITコンサルタントとしての副業は本業と類似した業務となるため、「利益相反」が生じやすく、「守秘義務違反」のリスクも伴います。
ただし、外資系コンサルティングファームでは副業を認めているケースも増えてきています。副業を検討する際は、まず所属企業の就業規則を確認することが重要です。たとえば、アクセンチュアの公式サイトには、次のような記載があります。
副業・兼業は原則禁止ですが、申請により内容期間等を個別に審査のうえ承認される場合があります。
引用元:アクセンチュア
また、ローランド・ベルガーは副業に対して積極的な姿勢を示しています。同社の東京オフィス代表、大橋氏は次のように述べています。
大橋:どんどん働き方は自由になっていきますね。戦略コンサル業界では、なかなか複業や兼業が許されてこなかったのですが、ローランド・ベルガーとしては少しずつ制度を整えて、社外でもいろんな経験をしてもらいたいと思っています。
事業会社の場合は副業が可能なケースが多い
株式会社パーソル総合研究所の調査によると、事業会社の多くが副業を容認していることが明らかになりました。具体的には1500社の企業への調査の結果60.9%近くが副業を認めています。
ほとんどの企業では副業に際して事前許可が必要ですが、サイボウズ株式会社や株式会社メルカリのように、原則として許可なしで副業が可能な企業も存在します。副業を推進する企業の主な目的として、「社員が自社では得られないスキルを磨くこと」や「新しい経験を通じてイノベーションを創出すること」などが挙げられています。
ただし、一方で近年テレワークから出社に切り替えている企業も多いため事業会社によっては副業が難しいケースもあります。
ITコンサルタントが副業するメリット

ITコンサルタントの副業は、IT戦略やIT人材不足に悩む企業にとって有益であるだけでなく、コンサルタント本人にも大きなメリットがあります。以下で具体的なメリットを紹介します。
収入を増やせる
副業による仕事量の増加は、そのまま収入増につながります。IT関連職種は比較的高収入ではありますが、追加の収入があれば生活の質を向上させることができます。買い物や旅行を楽しむだけでなく、貯蓄や投資、将来の独立資金としても活用でき、人生の選択肢が広がります。
ITコンサルタントの副業の単価相場は、週1〜2日の稼働で月50万円以内が目安です。
スキル・知見が蓄積できる
本業とは異なる業種や新しい分野の仕事に携わることで、着実なスキルアップが期待できます。得られた経験や実績は一生の財産となります。副業を通して新たな知見を得ることで視野が広がり様々なキャリアの可能性が広がります。
本業で成果を出すことができる
スキルや知見を身につけることによって、それを本業で活用することができます。特にITコンサルタントの場合様々なプロジェクトでの経験が大きく自身の成果に影響します。副業での成功体験や失敗体験を本業で活かしより成果二コミットメントすることができます。
週末や隙間時間を有効活用できる
本業に余力がある人や、休日を有意義に活用したい人にとって、副業は効果的な選択肢となります。ITコンサルタントの仕事は必ずしもフルタイムである必要はありません。週末限定や1ヶ月限定といった柔軟な案件も多く、本業を妨げることなく働くことができます。
独立の準備になる
ITコンサルタントの副業は、フリーランスとしての独立準備として最適です。個人の実力だけで仕事を請け負うことで、市場価値の確認や独立後の案件獲得、収入の見通しが立てやすくなります。また、案件獲得のノウハウを学び、クライアントネットワークを構築できることも独立への大きな足がかりとなります。副業収入は独立資金としても活用できます。
このように段階的にステップを踏むことで、リスクを最小限に抑えながらフリーランスとしての一歩を踏み出すことができます。
独立後は、さらに幅広い案件に挑戦できるようになります。副業での多様な経験は、ITコンサルタントとして独立を目指す方にとって、かけがえのない財産となるでしょう。
ITコンサルタントの副業案件の種類と報酬体系

ITコンサルタントの副業の実態について、仕事内容と報酬体系に分けて説明します。
ITコンサルタントの副業案件の種類
副業でのコンサルティングは本業とは異なる特徴があり、向き不向きがあります。以下で、ITコンサルタントの副業に適した案件の種類を解説します。
IT戦略コンサルティング
IT戦略コンサルタントの仕事は、主に次の4つに分類されます。
- ヒアリング・分析
- 提案
- 要件定義
- 実行・プロジェクトマネジメント
自身のスキルを活かすことは重要ですが、副業では本業の合間に対応できる業務を選ぶ必要があります。「要件定義」や「実行・プロジェクトマネジメント」は深い関与と長期的なコミットメントが必要なため、副業としては難しい面があります。
一方、企業や事業者の課題に対してアドバイスを行う「ヒアリング・分析」や「提案」は、比較的短期間で完了できます。副業としてITコンサルティングを始める場合は、まずこれらの業務から着手するのが賢明です。
組織コンサルティング
ITに対応した組織づくりのサポートも、副業ITコンサルタントに適した業務です。
IT化に消極的な企業では、「新しいシステムを扱える人材がいない」「業務フローが整備されていない」「日々の業務に追われて中期の課題に着手できない」といった組織や人材面の課題に直面しています。この分野には、ITプロジェクトチームの構築や人事評価制度の確立なども含まれ、ITに特化した人材コンサルタントとして活躍できます。
講師・執筆
講師や執筆を通じて情報発信し、人材育成に携わる選択肢もあります。**ITコンサルタントは高い専門性とコミュニケーション能力を備えているため、実務以外の分野でも活躍できます。**特にプレゼンテーション力や文章力に自信がある場合は、この方向性も検討に値します。
ITコンサルタントの副業における報酬体系
ITコンサルタントの副業報酬は、主に時間報酬型と固定報酬型の2種類があります。それぞれの特徴を見ていきましょう。
時間報酬型
時間報酬型は、時間単位で報酬が設定される体系です。一般的な相場は時給5,000〜1万円程度で、豊富な実務経験を持つITコンサルタントであれば時給1万円以上の案件も珍しくありません。稼働時間が明確なため、副業として取り組みやすい報酬形態です。
固定報酬型
プロジェクトごとに報酬が設定される固定報酬型の相場は、1案件あたり10万〜30万円程度です。稼働時間や成果に関係なく、契約で定められた報酬が支払われます。
固定報酬型は収入が安定しやすい利点がありますが、想定以上に業務量が増えても報酬は変わらないリスクがあることに注意が必要です。
ITコンサルタントの副業は稼げる?単価相場と案件例

副業のITコンサルタントとして、実際にどのような案件があり、どの程度の報酬が得られるのか、具体例と共に解説します。
スポットコンサルの単価相場・案件例
スポットコンサルとは、1回限りの相談など、継続性の低い案件を指します。対面での実施も可能ですが、主にZoomなどのビデオ会議システムや電話を活用します。「まずは専門家の意見を聞きたい」「高額な長期契約は難しいが、方向性のアドバイスが欲しい」といったクライアントのニーズに応えるサービスです。
**スポットコンサルの報酬相場は1時間あたり1万5,000円から3万円程度です。**相談のハードルが比較的低いため、中小企業や小規模店舗からの依頼も多く見られます。
具体的な週1~3日の稼働案件として、以下のような例があります。
案件名 | <稼働率30%~/基本リモート>AWSの生成AIアプリ開発環境におけるセキュリティ監修 |
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案件単価 | 案件単価:900,000〜1,000,000 円/月 |
勤務地 | 基本リモート一部出社 |
スキル | AWSセキュリティの専門知識のある人材 |
-AWS Certified Security - Specialty(認定資格)取得者は尚良 | |
職種・ポジション | ITプロジェクト管理, システム設計・開発・導入(システム), 技術/テクノロジー, 情報セキュリティ |
週末・土日のみの単価相場・案件例
週末や休日を活用して「週1~2日」「週2~3日」のペースで継続的に稼働する場合は、月額報酬や成功報酬での契約となります。報酬は案件内容により変動しますが、週1~2日の稼働の場合、一般的な月収相場は50万円以下となります。
案件名 | 自社開発組織におけるアドバイザリー支援(フルリモート) |
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案件単価 | 案件単価:〜200,000 円/月 |
勤務地 | フルリモート |
スキル | ・CTOのご経験 |
・外部技術顧問やアドバイザリーのご経験 | |
・開発組織全体のマネジメント経験 | |
職種・ポジション | コンサルタント |
この他にも多数のITコンサルタント向け案件が掲載されていますので、ぜひ実際の案件情報をご確認ください。
ITコンサルタントが副業を始めるステップ

スムーズに副業を始めるためのステップを紹介します。
- 1.コンサルタントとしての経験を積む
- 2.スキルや実績の棚卸しをする
- 3.副業案件を獲得する
各ステップの詳細で解説します。
1.コンサルタントとしての経験を積む
IT関連の知識やスキルのみでは、コンサルタントは務まりません。コンサルティングファームに所属しているなら、働きながらコンサルタントとしての経験を積みましょう。IT系企業に勤めている場合は、コンサル案件にチャレンジしつつ経験を重ねる必要があります。コンサルタント未経験でも、クラウドソーシングなら案件を獲得しやすいため試してみましょう。
コンサルタントとして必要な経験は、ヒアリングや分析を通じて課題を見つけた経験、資料作成経験、打ち合わせや説明の経験などさまざまです。また、ITコンサルタントはクライアントを支援する立場であって、自分が手を動かすわけではありません。従って、マネジメント経験も重視されます。
ITコンサルタントとして副業案件を獲得したい場合、最低でも3〜4年程度の実務経験を積んでおくようにしましょう。
2.スキルや実績の棚卸しをする
ITコンサルタントを必要としている企業は多く、それぞれ課題が異なります。自分がどのような課題に対応できるかを企業に伝えるためには、スキルや実績の棚卸しが必要です。スキルシートもまとめておくと、応募の際にスムーズです。
スキルや実績の棚卸しの際には、過去のクライアントにどのような価値を提供したかを振り返ります。また、さまざまな業界がITコンサルタントを必要としているため、かかわったことのある業界も洗い出しておきましょう。
3.副業案件を獲得する
人脈を頼って案件を獲得する、副業専門のエージェントサイトに登録するなど、さまざまな方法で案件を獲得しましょう。自分の希望に合った案件に応募し、採用されれば晴れて副業デビューとなります。
副業案件を探す際は、稼働条件を重視しましょう。本業の合間に働けるよう、柔軟な案件を探す必要があります。少ない時間でも働けるスポットコンサル、移動時間を節約できるリモート案件などが狙い目です。
ITコンサルタントが副業を始めるステップ

スムーズに副業を始めるためのステップを紹介します。
- コンサルタントとしてのキャリアを築く
- スキルや実績の棚卸しをする
- 副業案件を獲得する
各ステップの詳細で解説します。
1. コンサルタントとしてのキャリアを築く
ITの専門知識や技術スキルだけでは、優れたコンサルタントにはなれません。コンサルティングファームに所属しているなら、日々の業務を通じてコンサルタントとしての実践経験を積みましょう。一方、IT企業に勤めている場合は、コンサル案件に積極的に関わることで実務経験を増やすことが重要です。未経験からコンサルタントを目指すなら、クラウドソーシングを活用して案件を獲得し、小さな実績を積み重ねるのも有効な方法です。
ITコンサルタントに求められる経験は以下のようなものがあります。
- クライアントの課題をヒアリングし、分析・解決策を提案した経験
- 資料作成やプレゼンテーションの実績
- プロジェクトの進行管理やチームマネジメントの経験
特にITコンサルタントは、単に技術支援を行うのではなく、クライアントの課題解決をリードする役割を担います。そのため、最低でも3〜4年の実務経験を積んだ上で、副業案件の獲得を目指しましょう。
2. スキルや実績を明確に整理する
ITコンサルタントを求める企業のニーズは多岐にわたります。それぞれの企業が抱える課題に対して、自分がどのような価値を提供できるかを明確にするために、スキルや実績の棚卸しを行いましょう。スキルシートを作成しておくことで、案件応募時の対応もスムーズになります。
スキルや実績を整理する際のポイント
- これまで担当したプロジェクトとその成果
- クライアントに提供した具体的な価値(例:業務効率化の実現、コスト削減)
- 経験した業界(例:金融、製造、ヘルスケア)とその知見
自分の強みを明確にし、それをアピールできる形にまとめることが、副業案件の獲得につながります。
3. 効率的に副業案件を獲得する
副業案件を獲得する方法はいくつかあります。
- 人脈を活用する:元同僚やビジネスパートナーに相談し、案件を紹介してもらう
- 副業専門のエージェントサイトに登録する:自分に合った案件を見つけやすい
- クラウドソーシングを利用する:小規模な案件から実績を積む
案件を選ぶ際には、本業とのバランスを考慮し、無理なく取り組める稼働条件のものを選ぶことが重要です。
- 短時間で対応できるスポットコンサル
- 移動時間を節約できるリモート案件
- 稼働時間の自由度が高いプロジェクトベースの案件
自分のライフスタイルやキャリア目標に合った案件を選び、着実に副業を成功させましょう。
ITコンサルタントが副業案件を探す方法

ITコンサルタントの副業案件を探す方法として、以下の4つが挙げられます。
- 副業エージェント
- クラウドソーシング
- 知人・友人からの紹介
- 自分で顧客を開拓する
それぞれの方法について詳しく解説します。
副業エージェント
副業エージェントは、ITコンサルタントの副業案件探しに最適な手段の一つです。比較的高単価な案件を獲得できる点が特徴で、主に3つのメリットがあります。
第一に、スキルや経験に合わせて案件を紹介してくれるため、自分にマッチする仕事を効率的に見つけることができます。これにより、案件探しの時間を大幅に削減できます。
第二に、自分で案件を探したり営業活動をしたりする必要がありません。その分、実務により多くの時間とエネルギーを注ぐことができます。
第三に、実務経験やスキルレベルに応じた案件を探せます。自分の能力を最大限に活かし、クライアントに確実に価値を提供できます。これらの特徴から、副業エージェントはITコンサルタントの副業開始に最適な選択肢といえます。
副業エージェントの具体的な選び方や注意点については、以下の記事をご覧ください。
クラウドソーシング
クラウドソーシングは、募集中の案件から自分のスキルや希望に合うものを選んで応募できるプラットフォームです。案件を比較検討できる利点がある一方で、自己営業が必要で時間と労力がかかり、案件獲得の確実性が低いという課題があります。
副業エージェントと比べると案件の難易度は低めですが、そのぶん副業初心者のITコンサルタントには取り組みやすい選択肢となります。ただし、ITコンサルタント向けの案件は専門性が高いため、数が限られている点に注意が必要です。
知人・友人からの紹介
知人・友人からの紹介も効果的な案件獲得方法です。あなたのスキルや経験、得意分野を理解している人からの紹介は、マッチ度の高い案件につながりやすいという利点があります。
より多くの案件紹介を受けるには、副業を探していることを周知するだけでなく、希望する案件の具体的な内容も伝えることが重要です。業種、プロジェクトの規模、単価の相場など、具体的な条件を示すことで、紹介される可能性が高まります。
**ただし、スキルや希望に合わない案件は適切に断り、契約内容は必ず明確にしておく必要があります。**信頼関係を維持するためにも、これらの対応は慎重に行いましょう。
これらのポイントを意識することで、より多くの適切な案件紹介を受けられる可能性が高まります。
自分で顧客を開拓する
自分で顧客を開拓する方法もあります。SNSやブログでの情報発信、ネットワーキングイベントへの参加、ITコンサルティングを必要とする企業への直接営業など、さまざまなアプローチが可能です。
**顧客開拓で重要なのは、自分が解決できる問題や提供できる価値を明確に伝えることです。**具体的な価値提案ができれば、ニーズを持つ顧客からの案件獲得につながりやすくなります。
**ただし、必ず自分のスキルレベルに見合った案件のみを受注することが重要です。**期待に応えられない場合、継続的な案件獲得や紹介の機会を失うだけでなく、個人の市場価値を下げるリスクもあります。これらの点を十分に理解した上で顧客開拓を進めることで、着実に案件を獲得できるでしょう。
ITコンサルタントの副業探しにおすすめのエージェント
ITコンサルタントの副業に特に適したエージェントを4社ご紹介します。
- POD(Professionals On Demand)
- ITプロパートナーズ
- ビザスク
- プロシェアリング
各エージェントの特徴は次の通りです。
POD(Professionals On Demand)

「POD(Professionals On Demand)」は、企業の課題解決ニーズとコンサルタントをマッチングする、専任スタッフによるサポートサービスです。登録案件数は607件(2025年2月時点)あり、テーマ、業界、稼働率などで絞り込み検索が可能です。
全案件の85%以上が非公開求人という特徴があり、登録コンサルタントには独自ルートで開拓した案件が紹介されます。
プロジェクト開始後も専任コンサルタントのサポートが受けられるため、副業初心者も安心して利用できます。
ITプロパートナーズ

「ITプロパートナーズ」は、ITコンサルタントやフリーランスエンジニア向けに専門エージェントが案件を提案するサービスです。自分で案件を探す手間が省け、時間を効率的に使えます。
週2〜3日稼働の副業案件が豊富で、本業と両立しやすい案件が見つかります。また、エンド直契約の高単価案件が多く、効率的な副収入が期待できます。
フリーランス向けの案件も多数あり、将来の独立を視野に入れている方や、フリーランスとしての働き方に興味がある方は、まずは案件情報をチェックしてみることをお勧めします。
ビザスク

「ビザスク」は、ITコンサルタント個人と企業を結ぶマッチングプラットフォームです。プロフィールを見たクライアントや担当者から相談が来るほか、公開案件への直接応募も可能です。
**主にスポットコンサルを扱いますが、オンラインアンケートや数ヶ月の業務委託案件など、多様な働き方に対応しています。**幅広い業界の案件があり、自身の専門分野で価値を提供できる機会が豊富です。
スキマ時間を活用したスポットコンサルや、営業活動なしで案件獲得を目指す方に最適です。
プロシェアリング

「プロシェアリング」は、「プロ人材」の専門知識とスキルを複数企業でシェアするマッチングサービスです。企業の課題とプロ人材のスキルを適切にマッチングし、最適なプロジェクトを紹介します。現在、2万5,900名のプロ人材が登録し、1万8,743件のプロジェクトが進行中です(2024年7月時点)。
「月1時間」や「週数時間」といった柔軟な案件があり、複数プロジェクトへの参画が可能なため、副業とスキルアップを同時に目指す方に適しています。
ITコンサルタントが副業で高単価案件を獲得するには
ITコンサルタントの報酬は十分な水準にありますが、より高額な案件を獲得するには努力と工夫が必要です。ここでは、副業で高単価案件を獲得するために必要な要素を解説します。
実績と経験を積み重ねる
一見遠回りに思えても、実は最短距離となるのが、地道な実績と経験の積み重ねです。ITコンサルタントは何よりも実績や経験が重視される仕事であり、案件が専門的になるほどその傾向は顕著になります。
顧客満足度を高める誠実な仕事は、確かな実績となります。その結果、高単価案件の獲得がしやすくなるだけでなく、リピーターの確保や、良好な口コミの広がりも期待できます。
さらに、**実績と経験を十分に積んだ段階では、フリーランスとしての独立も視野に入れることができます。**フリーランス案件は副業案件と比べて高単価になる傾向があります。独立を検討している方は、以下の記事もご参考ください。
専門領域を持つ
ITコンサルタントの業務は非常に幅広いため、多様なジャンルに対応できるジェネラリストが有利だと考えがちです。しかし、高単価案件を獲得するためには、特定の専門領域を確立することが重要です。「医療系ITに特化」「IT活用による組織改革が得意」など、経験と実績に裏付けられた専門性は大きな強みとなります。
専門性の高い質の良いコンサルティングを提供することで、自然と市場価値も向上していきます。
IT分野に特化したサービスを活用する
IT分野の求人に特化したサービスの利用も効果的な方法です。
上記でご紹介したようなサービスはIT人材専門のサービスで、登録後は希望に合った案件を紹介してもらえます。実績や経験を持つITコンサルタント向けの高単価案件も豊富に用意されているため、自ら案件を探す手間も省け、効率的に案件獲得が可能です。
フリーランス向けの案件を獲得する
フリーランス向けの案件は一般的に高単価です。さらに、ITコンサルタントの案件は稼働時間が短いものが多く、副業としても十分に取り組めます。
まずはスポットコンサルや稼働日数の少ない案件から検討してみましょう。
ITコンサルタントの副業に関するよくある質問
ITコンサルタントの副業活動はどのように始めればいいですか?
ITコンサルタントの副業を始めるには、以下のステップを順番に進めることをお勧めします。
- 本業の雇用契約を確認する
- 自分の専門知識やスキルを客観的に評価する
- 市場の案件状況や需要を調査する
- 必要な作業環境と時間を確保する
- SNSでの情報発信を始め、エージェントサービスに登録する
副業をしながら本業を続けるコツは?
本業を最優先事項として位置づけ、余剰時間を活用して副業に取り組むことが重要です。無理のない範囲を超えた副業は、本業にマイナスの影響を及ぼす可能性があります。
副業を長期的に続けるためのキャリアプランは?
長期的な副業の継続には、スキルの定期的な向上が不可欠です。自身のキャリアプランを定期的に見直し、習得すべきスキルと収入目標を具体的に設定しましょう。
ITコンサルタントの副業収入は事業所得になる?
帳簿書類を適切に保存している場合、副業収入は原則として事業所得として区分されます。ただし、以下のケースは雑所得として扱われます。
・社会通念上、事業と判断されない
・収入が300万円以下で帳簿記録がない
・営利性がない
まとめ
ITコンサルタントは、多くの企業から必要とされている職業です。副業を通じて多くの顧客に知見やスキルを提供すれば、社会の役に立っているという実感も得られるでしょう。
ITコンサルタントの副業を考えているなら、ITコンサルタントやエンジニア向けの案件を数多く取り扱っている各サービスにご相談ください。副業を通じて実績を積めば、独立してフリーランスになり、高収入を得ることも夢ではありません。